DirTitle
店舗検索

Recommendサーラのおすすめ

《2025秋冬シーズン》
サーラのおすすめ

ご購入
はこちら
特設ページ
はこちら

リンベルのサイトに移動します

Interview《特集》匠インタビュー

「サーラのおすすめ」特集の
匠インタビューをご紹介いたします。

人と土地のつながりが育む
“語れる”ウインナー

ヤマグチファーム

豊川市御津町でオリジナルブランド豚「とよかわみー豚」を育てる養豚場〈ヤマグチファーム〉。
地元農家や企業、学校、時には行政も巻き込んだユニークなタッグで作りあげる、自慢の豚肉を使ったウインナーやフランクフルトの楽しい誕生秘話などをうかがいました。

御津町で約半世紀
ヤマグチファームの歩み

うちは約50年前に父と叔父が、親豚10頭くらいからはじめた養豚場です。私は幼い頃から家業は継ぐものと思っていたので、農業高校を出て県の養豚の研修を受けたり畜産専門の農協に勤めたりして、20代後半で家業に入り、40代で2代目を継ぎました。 その当時、ちょうど豚舎が古くなって建て替えが必要な時期にさしかかっていたんです。そこで長い目で見て試算してみたところ、この規模のまま家族経営の養豚場としてやっていくには限界があると感じました。そこで、思い切って平成28年に〈ヤマグチファーム〉という会社組織にして従業員を雇用。養豚部と営業部を分けることで業務の効率を上げ、規模も広げて、現在は1,500頭ほどの豚を育てながら、食肉や加工品の販売までを手掛けています。

至近のと畜工場から運ばれてきた枝肉は、驚くほど手際よくかつていねいに部位別に解体され、用途に応じてカットやミンチにされる。
自慢の「とよかわみー豚」と
ヤマグチファームとしての強み

ヤマグチファームのオリジナルブランド豚「とよかわみー豚」は、衛生的な水、餌、飼育環境のもとで一貫生産した、保水性が高く、甘くやわらかな三元豚です。餌にゴマ油の生産工程で出る油粕を配合することで、一般的な豚肉にはないセサミンを含有しているのが大きな特徴です。また、大麦を高い比率で配合しているので、脂が白く甘みがあり臭みが少なく、調理してもアクが少ないおいしい豚肉です。
とはいえ、今、日本で出回っている銘柄豚って、どれも一定以上はおいしいので、正直、味や品質だけではあきらかな差別化がしにくい。そんな中で、ひと握りのトップブランドに躍り出るには、他とは違う何かが必要なんです。

そこで、肉の品質の良さは大前提とした上で、ヤマグチファームの強みをあえてあげるとすれば、地元の食肉加工メーカーや農家、企業などとタッグを組んだ商品開発や企画力。さらに、小規模経営だからこその機動力とフレキシブルな対応力ではないでしょうか。

挽きたてのミンチ肉を、各製品別のレシピに基づいて、スパイスやハーブ、他の具材などをミックスし、専用の機械で羊の天然腸に充填して成形完了。

普通の農家さんは野菜や果物を直売場に持ち込めば、そのままお客さまの顔を見て販売もできますが、精肉はそうはいかないんです。食肉用の解体・加工が必要なので、必ず生産者の手を離れてしまう。つまり、最終的に自分たちで生産した肉が、どういう状態でどんなお客さまの口に入るのかを見届けられないんですね。例えばそれをすべて自社でやるには大規模な加工場が必要ですし、売り切れない食品ロスも抱えていかなければならないんです。でも、丹精込めて育てた自慢の豚肉なので「おいしい!」というリアクションや評価がやっぱり欲しい…。

そこで考えたのが、地元の食肉加工会社さんとタッグを組んで、うちで卸した豚肉とオリジナルレシピで製品化してもらったウインナーなどの加工品を、改めてわが社が引き取って直接販売するというシステムでした。

協力会社として食肉の加工からウインナーなどの製造までを手掛ける〈和広産業〉の加工場。
「とよかわみー豚」と独自のレシピで、防腐剤や増量剤は一切使わず、添加物も最少限に抑えて一貫生産され、製品化されたものをヤマグチファームが再び買い戻して直売している。
食肉業者と加工業者がこのような協力関係を組むというのは非常にめずらしいとのこと。

肉の旨みと脂のバランスの良いウデ肉を使用。ぎゅっと凝縮した肉の旨みにガーリックの風味が食欲をそそる「ガーリックウインナー」。
ひとつひとつに物語がある
個性豊かなウインナーたち

「プレーン」や「レモンパセリ」「ガーリック」など、当社のウインナーのベースになっているオリジナルウィンナーは、料理好きの妻が自宅で手づくりしていたそのままのレシピです。子どもたちが幼い頃によく作っていた、まさに唯一無二の味ですね。それが講じて、妻は、息子たちが通う小学校で食育の特別授業をやらせてもらったこともあるんです。畜産の世界なんて決して身近ではない子どもたちに、「命あるものが、こうやって食べものになる」ということを知ってもらえる良い機会になりました。

ウインナーやフランクフルトに使っている「とよかわ大葉(しそ)」は、豊川市を代表する名産品で、これも大きな個性であると同時に、協力してくださる農家さんや地元への還元にもなっています。

パリッとした歯ごたえとさわやかに広がるレモンの風味。噛むほどに広がる肉の旨みがたまらない「レモンパセリウインナー」。

実は、「大葉ウインナー」を製品化した後、市主催の「とよかわ大葉を推奨するプロジェクト」から声がかかりまして。そこで、商品開発や広報、販売拡大などについていろいろ発言や提案をさせてもらっていたら、最後にはうちが委員長となって「大葉フェス」を開催することに! 本来は「とよかわみー豚フェス」をやりたいところですけどね(笑)そこは呑みこんで開催しました。地元の農家や企業、行政まで巻き込んだ大型イベントで数千人規模のお客さまが来てくださって。本当に大変でしたけど、こういうイベント時に私たちが販売するフランクフルトなどを食べていただき直接「おいしかった」と声をかけてくれることが次のチャレンジにつながります。

粗挽きした肉の食感に、大葉の風味が口いっぱいに広がる、バリッとジューシィで食べごたえ充分の「大葉フランクフルト」。

また、以前販売した「しそチーズウインナー」や「餃子風味ウインナー」は、蒲郡高校との商品開発プロジェクトでの、高校生のアイディアから生まれた商品です。農協や地元企業も巻き込んで1年がかりで行い、試作を重ねていくつかの候補ができて、最後はインターネット投票で製品化が決まりました。
ちょっと面白いところでは、竹島水族館のイベント限定商品として、水族館の名物「オオグソクムシ」のフランクフルトを販売したんですが、これには想定外の大反響で朝から行列ができましたね(笑)

何気ないSNS投稿が生んだ
奇跡のような本格コラボ

「岩下の新生姜ウインナー」は、5年ほど前に会社のSNSに、“岩下の新生姜にみー豚のバラ肉巻いて焼いたらおいしいよ!”というコメントを上げたら、知り合いのフォロワーさんが、“新生姜入りのウインナーとかあったらおいしそう”と返信してくださって。そうしたら、そのSNSの会話を、あの岩下食品の岩下社長本人がご覧になって、“ヤマグチファームさんにならお任せできますので、どうぞ商品化してみてください”と。担当窓口まで付けてDMコメントが来たんです。もう仰天しましたよ! 何が何でもおいしいのを作ろう!

と開発チーム一丸となりましたね。こちらは現在、栃木の「岩下の新生姜ミュージアム」で販売されています。
今の世の中、ネットやSNSは広報活動において必須です。消費者のリアルな声が聞けたり、こんな奇跡のようなご縁もつながることもあるので、日々がんばっています。

会社に興味を持ってもらい、
もっと畜産を知ってもらう

このように、さまざまな出会いでつながった企業、団体、生産者などの力を借りることで、畜産目線では想像もつかなかった結果や成果につながる実感があります。我々も肉の供給だけでなく、双方のメリットになれることもは何でもお手伝いします。
気づくと豚肉と関係のない商品企画やイベント運営をしていたりもしますけど(笑)。でも、それもチームプレイ。ワクワクするし本当に楽しいんです。

誠実に高品質の豚肉を生産するのはもちろん大前提ですが、まずはヤマグチファームという会社に興味を感じていただくことが大きなきっかけになる。そのためにも、お声がかかればフットワーク良く全国各地に出向いて、養豚や「とよかわみー豚」の説明をしています。妻が息子の学校でやっていた特別授業の記憶が、現在の「養豚や畜産を知ってもらう」活動にもつながっていると思いますね。
実は、3年ほど前に、一般企業に就職していた次男がファームを継いでくれるといってくれて、現在、養豚部での仕事を手伝ってくれています。ここ御津町にも新しく国道23号線が開通したり、愛知御津駅も新しくなる。これまで培ったノウハウで、改めてこの地元を盛り上げていきたいと思っています。

ご購入
はこちら
特設ページ
はこちら

ARCHIVESアーカイブ一覧

ご来店、お客さま宅などへの訪問のご予約が簡単にできます!
\そうだ!サーラに聞いてみよう/
事前のご予約がオススメです
まずは郵便番号
お近くの店舗カンタン検索 訪問・来店予約
住まい・暮らしの情報サイト SALAつむぎ 暮らしのサーラ公式YouTubeチャンネルはこちら サーラのおすすめ
まずは郵便番号
お近くの店舗カンタン検索 訪問・来店予約